2015年は書くことにこだわります [仕事雑感]
この冬に出版した「ヤマケイ新書 狩猟始めました」には大きなエネルギーを費やしました。「狩猟」とタイトルにはあるけれど、書きたかったことは自然とのつながりを意識したライフスタイルのことです。
http://www.yamakei.co.jp/products/2814510180.html
結婚して親になり、自分で暮らしをつくってきたこだわりを原稿にギュッと詰め込むことになったので、自分のアイデンティティが問われるような緊張感のある仕事でした。
そして書くとはこうも面白い作業だったなと、久しぶりに思いました。
ライターの仕事はエキサイティングなのですが、雑誌だと締め切りという時間の制約もあるなか書くことになります。だから大人的な妥協が求められます。それはプロの仕事して当たり前のことです。
けれども、この本は徹底的に書かせていただけたので、心の奥底から楽しめました。こうした気分は、ジャーナリズムに憧れていた学生時代の思いと同じものです。それを思いだし、良い意味で原点回帰することができました。
今までも、原稿は真剣勝負で書いてきました。ところが、220頁を書ききってみると、甘さをあちこちに見出しました。言葉一つずつにこだわり、つむいでいく作業の繰り返しをしていくとき、自分の原稿には言葉選び、書き方、構成といった細部にわたり、未熟であったり、粗雑なところがあると気づかされました。
このような質の原稿を世に出していたのか! よくもまあ、偉そうに書いていたものです。20年ライター稼業をしてきた自信はへし折られました。読者には申し訳なく、恥ずかしくて滅入りもしました。ですが、書くことの面白さを体感してしまったのだから、筆を置くようなことはできません。
2015年は書くことにこだわり、取材の方法から見直していこうと思います。これからも、よろしくお願いします。
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