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PTAとか、いらなくね [育児よもやま話]

PTA強制加入で裁判があるそうです。http://stoppta.org/

この裁判に限らず、PTAは任意団体なのに全員加入は問題だという議論はこれまでにもありました。多少であっても金銭の関わることだし、加入世帯数も都市部なら3桁でしょう。そうすると組織として、誰にでも説明ができる体制でなければいけません。組織としてあやふやになっていることがあれば正すべきです。

ところがそれとは別問題として、任意加入を許容したときの負担が気になります。原則として全世帯加入としなかったときのコストを考えると、それは大きくて個人で負担しきれるものではありません。

PTA活動の目的は世帯間の親睦だと考えています。

子どもたちは親たちのことなどお構いなしで、どんどんと交友関係を広げていきます。そうしたとき、とくに低年齢の頃は親同士が知り合いであることの安心感が子どもたちのコミュニケーションを発達させます。だから子どもとは別のチャネルで親たちがつながることは落ち着いた成育環境をつくることになります。

ところが、親にとってこれはとてもしんどい。自分たちが子どもの頃と違い、各世帯でライフスタイルは異なります。クラス懇談会の様子を思い出して下さい。そこに参加している保護者のファッションが実に多様なこと。ビシッとスーツで決めている方から、それ寝間着じゃねというラフなスウェット姿の人までいます。

そうすると価値観だって違いますよ。そして自分と生き方や子育てスタイルがまったく違う、話のかみ合わない人たちと付き合うのは、ちょっと面倒だなと思いますね。

けれども子どもたちは、そうした大人の多いなど関係無しに交友関係を広げていくわけで、そうしたことを考えると、表面的であろうとも、多くの保護者とつながることが良いわけです。

そのとき、強制的に親睦できちゃうPTA活動は強力なお助けシステムとして起動してくれます。行事などに参加するだけで、自動的に知り合えちゃうわけです。普段の生活では絶対知り合えないようなタイプの保護者とも一緒に活動するからです。これは大助かりです。

ところが全加入のPTAがなかったとしたら、一人ずつ自力で知り合っていかなければなりません。

これはキツイ仕事だと簡単に想像できます。はっきりいって無理です。

学校任せで親同士がつながる必要ないし。そうやって切り捨てることは簡単だけれど、それはあまりに自分勝手なことではないだろうかと思います。

意識していないことが多いけれど、子育ては地域とか社会に支えられているからできることです。子どもたちの育ちを尊重してくれる地域文化といった無形のことから、町会やボランティア活動などの有形のものまで、その恩恵を誰しもが受けています。

けれども、子育ては親の自己責任だと「つながり」を突っぱねたとき、そうした地域のことはどうなるのでしょうか。

暮らしの多様性が高まった成熟社会です。そう今だから、PTAなどの地域におけるソーシャルアクションが大切なんだと考えています。

     福祉ジャーナリスト 安藤啓一
     https://www.facebook.com/keiichi.ando.3


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