SSブログ

仕事の流儀は、美味しい畑 [育児よもやま話]

野菜を食べることには二つの感覚があって、八ヶ岳南麓で家族畑をしているほぼ自給自足だと、「畑を食べてる」イメージが無意識のうちにあるなと気づきました。

NHKでスーパー八百屋のおやじが、「誰が買いに来てもはずれのない八百屋なんだ」と話しているの見て、心なかがざわつくような違和感がありました。おやじが言っているのは、キャベツや大根といった野菜を食べているのであって、木を見て森を見ずだなと。そして畑をやっているとは、森を見ることなのですね。

*プロフェッショナル 仕事の流儀「青果店店主・杉本晃章」
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2015-07-13&ch=21&eid=10581&f=284

ここの八百屋に来れば、どれをを手にとっても美味しい野菜だから、下町の小さい八百屋は客足が途切れません。野菜を消費するお客にすると、店頭でどれが美味しいだろうかと品定めするわけで、自分もそうでした。

ところが畑を始めてみると、成長しすぎた野菜、ひょろ長く徒長した野菜、太れなかった果菜といった野菜のほうが多いことが当たり前になりました。

ようするに人間でいうと二十歳のピチピチした若者だけを集めてきたのがこの八百屋なのです。けれど、幼くても健康優良な子どもがいます。運動器は衰えているけれど50代の魅力的な大人もいます。そういう輝きが人生を通じてあることを私たちは知っています。

それは畑でも言えること。

虫食いや不健康な成長のために不味い野菜もあります。けれども、そういった野菜を差し引いても、畑には美味しい野菜がたくさんあります。

大きくなりすぎたズッキーニはスープにすると美味しいし、小さい人参はきんぴらで使います。だから美味しい野菜というよりも、「美味しい畑」をつくろうと考えるようになりました。

無意識だったけれど、このTV番組をみて、そのことに気づかされました。

この視点は、人生を豊かにするヒントかもしれません。

今日、ランチはネットで評判のお店に行ってきたけれど、料理は美味しかったな。幸せ~。

それとも、

ランチは500円定食だったけれど大好きな人と一緒で楽しかった。仕事も順調に進められた。今日はいい一日だったな。

前者が八百屋、後者が美味しい畑スタイルです。最高を追い求めるのもいいですが、流れのなかで幸せを味わうようなスタイルが「畑を味わう」なのでしょう。

それは子育てでも言えること。成績がどうしたとか、そういった評価ではなく、10年、20年という時間で子どもと向き合えたらいいな。まあ、そんな余裕は子育て渦中の私にありませんが、理想としてはね。


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。