昭和35年頃の子育て風景 [社会で子育てしよう]
入り口の戸をたたく人がある。団地に野菜を売りにくる畑のおばさんだ。トマトをとどけにきたのだ。
「ああ、おばさん、いいところへ来て下さったわ。一度きこうと思っていたの」
「なんだんね、きくいうたて、畑のことしか知りまへんで」
「ねえ、おばさんとこ、お子さんたくさんおありなんでしょう」
「五人いまんね・・・・・」
「おばさん、おうちで子どもさんのことしかる」
「そら、しかりますわな。・・・・・」
「しかれば、きっということききますか、子どもさんたち」
「子どもによりますな。・・・・・」
「しかってもきかないとき、どうなさるの」
「そら、ときにはどついたりますわ。・・・・・・」
畑のおばさんは、トマトの山を残して帰っていった。
昭和35年頃の子育て風景。松田道雄先生の「私は二歳」の〝しつけ〟についての項にある話です。このごろ『社会で子育てしよう』となりつつありますが、それは原点回帰で、高度経済成長のころまでは、近所のみんなで子育てを見守る豊かな地域社会があったのですね。近所の顔見知りに子育ての相談ができる、ゆとりある暮らしがナイスです。
ところでこの本で書かれている親の悩みが現代とたいして違わないのにはビックリしました。子育て格差への不安やパーフェクト・ペアレントが騒がれていますが、40年前の親たちも早期教育に惑わされていた模様。親(祖父母)の育児介入によるトラブル、テレビの是非に、母の会の付き合いについて等々。アマゾンのレビューには、ビビッと共感している親たちのコメントが並んでいます。
読んでいるとね、「社会環境が変わって親の悩みは同じってことは、子育てで親のすべき役割は普遍ということね。新しい話題に惑わされないようにしなきゃ」 と、肩の力がスーッと抜けていきました。
畑で子育て・・・かな
これはたまねぎ?
それともねぎ?
いいなあ。
たくましいなあ。
by あやめ (2008-06-10 10:30)
ねぎねぎねぎ タマネギでございます
収穫には ちょっと早いのだけどね
ところで畑遊びは大好きでも、野菜は苦手なり
収穫すれば食べるって 食育何タラ教室で言っていたが
ど~だかなぁ
by チチ (2008-06-10 10:59)