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高齢者は、がむしゃらに働けるの? [社会保障]

政府は高齢者頼みのの経済成長を考えているようです。

若者や子どもたちに望みを託さないあたり、なんとも寂しいことだけど、先日発表された資料からそうした姿勢が読み取れました。

厚生労働省が6月3日開催の第21回社会保障審議会年金部会において発表した将来の厚生年金・国民年金の財政見通しの「平成26年財政検証結果」及び「オプション試算結果」を先週公表しました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/index.html

h26_kensyo.jpg

この中で一つの資料に目がとまりました。労働力率の将来推計では「経済再生シナリオ」と「ゼロ成長シナリオ」の比較をしているけれど、最大に違いは高齢者の就労です。

65-69歳の2030年男性就労率(推計)は「経済再生シナリオ」のとき64.7%と見積もっているのに対し、「ゼロ成長シナリオ」は46.6%という低さです。

人口のボリュームゾーンである高齢者を労働力として期待していることがはっきりと分かるのだけれど、彼らはGDPに貢献するような働きをしてくれるのでしょうか。

今、この夏に出版される専門書のために高齢者の労働について調査しているのですが、彼らは稼いでくれそうにないことが分かってきました。

仕事への意欲はとても高いのですが、子育ても終えて、あまり所得にこだわっていないようなのです。それよりもむしろ、社会貢献を意識するソーシャルアントレプレナーへの憧れが強いようです。

身体的にも、30代のようにがむしゃらな働き方はできません。無理をすると、疲れが数日残るし、徹夜するような踏ん張りも効きません。

そうしたことからも、生涯現役がロールモデルになることは間違いないが、人生経験豊富で稼がなければならないプレッシャーから解放された世代として、社会で担う役割は、GDPを直接的に押し上げるような稼ぎ手ではないでしょう。

やはり稼ぐのは現役世代です。そのために何をしたらいいのか、政府には考えてほしいところです。


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